コロナ禍でも地域のつながりを!

此花区市民協働課・このはなまちセンでは、地域活動を楽しく続けていくための勉強会、“コノまちゼミ”を行っています。

2020年度のコノまちゼミ(2021年3月実施)で、島屋地域活動協議会で実施された「しまやエンジョイミニカーニバル」について島屋地活協副総務部長の方に発表してもらいました。ここに、発表内容をまとめています。これからの地域活動実施の参考にしていただければと思います。

島屋まつりからしまやエンジョイカーニバルへ

島屋地域では、地活協設立以前に、世代間交流イベント「島屋まつり」が行われていました。福祉の活動から派生した行事、ということもあり、参加者の方の多くが高齢者で、子どもの参加はそれほど多い行事ではなかったそうです。会長交代のタイミングなど地域の事情があり、休止していました。

2013年に島屋地活協が設立されたことにより、「島屋まつり」が4年ぶりに復活しました。2018年度の「島屋まつり」では、実行委員長である当時の地活協総務部長をサポートされた方が、この行事は「島屋地活協で活動している方々を知ってもらい、地域活動に関わるきっかけに繋がる行事としてとても重要なものだ」ということを感じておられました。

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約10年前から地域の人口が増え、島屋小学校の児童数も800名を超えるようになり、地域のイベント開催となると多くの方が来場されることが予想されます。しかし、来場者数に比べるとスタッフの人数不足から提供される飲食の量が圧倒的に足りない、来場する子供たちが満足できるほど遊びも充実していなかったこと、が大きな課題でした。

そこで、2019年度に世代間交流の事業を実施するに当たって、実行委員長と実行委員を地活協の役員にこだわらず関わってもらうようにしました。また、さらに協力する実行委員メンバーの募集や飲食コーナーやゲームコーナーを充実してもらうため、小学校のPTAや青少年指導員協議会など協力団体の呼びかけなどを行い、昨年度の課題を解決するため、綿密な実行委員会が開かれました。

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その中で、もっと子供たちが楽しめるイベントになるよう、子供たちが楽しそうだと思ってもらえるよう「しまやエンジョイカーニバル」に改名しました。

当日は、参加者目標1000人のところ1700人来場(そのうち子供806人)され、反省点は多かったものの、怪我や事故もなく無事に終えることができました。

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2年目はもっと盛り上げようと思った・・・ところが

2020年、コロナ禍によって地域活動の自粛や学校休校など、これまでと大きく社会情勢が変わった時期でもありました。地域活動でも、小学校を使うことができない、会議や活動を自粛せざるを得ない、など地域活動の状況が大きく変わった時期でもあります。

予定では、6月頃から実行委員会を開催しようとしていましたが、コロナ禍の状況の中で会議も開催できませんでした。先が読めない中、9月頃にイベント解禁になったら開催しようという希望を持って時期を待っておられました。ところが、2学期になっても小学校を使った行事は開催できないという方針は変わりませんでした。

小学校の近くにあるグラウンド「島屋連合多目的広場」で防災訓練を計画していたことから、他の行事でもこの場所を使ってできるのではないかという案が出ました。

イベント開催に当たっては、地域の町会長から、不安の声もあり猛反対を受けました。そこで、区が提示している「ガイドライン」にのっとり、ソーシャルディスタンスを取りながらイベントができる方法を検討しました。地域の若手であり防災リーダーで工務店を経営している方がおられ、その方に多目的広場の測量と配置図面を書いてもらいました。

その結果、125人までならソーシャルディスタンスが取れること、また、事前申込制とし、入場整理券もっている人だけ入場できるような形をとる、ということを町会長会議で示し、町会長の合意をとることができました。(当日の募集定員は各回100名)

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しまやエンジョイミニカーニバルの開催

実施を決めてからも昨年度のように綿密な実行委員会は開催できないので、協力してくれる希望者のみで実行委員会を作りました。最終の決定は地活協の運営委員会ではかり、その時に広報の協力などを町会長に依頼しました。

去年(2019年)あった1700人の来場者を今年(2020年)は125人に減らさなければならないということでしたが、プログラムを、密になってしまう子供向けゲームを中止し、ステージイベントを中心に行うことに決めました。また、飲食の出店については、事前に保健所と相談し、テイクアウトなら良いという判断になりました。ブースや持ち帰りのパックなどに「お早目に食べてください」「調理時間の表示」と明記するという保健所の指導に従ってもらいました。また、誤った情報や風評被害を懸念し、ケーブルテレビなどの外部メディアからの取材を断るなどの対応もされていました。

当日は、受付を設置し、入場時にまず検温と問診票の記入、消毒を行ってもらいました。スタッフは全員、マスク・フェイスシールド・ゴム手袋を着用しています。ステージが中心のプログラムなので、参加者の方には、密にならないよう白線を引いた枠の中の椅子に座ってもらいました。

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ステージでは、なでしこ会による「このはな元気体操」に始まり、住みます芸人のカリントウや地域で音楽をされている方の出演などがありました。飲食コーナーは、地域のふれあい喫茶や食事サービスのボランティアの方々や此花区青少年指導員・青少年福祉委員の方々に出店してもらっていました。

参加者はそれほど多くありませんが、「しまやエンジョイカーニバル」でつながったスタッフ間の繋がりを絶やさないよう、工夫されたイベントになっていました。

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