前回は、“此花こども食堂”をご紹介しました。今回は、此花区のもう一つのこども食堂“酉島こども食堂”をご紹介します!
“酉島こども食堂”は、一緒に暖かいご飯を食べて、一緒に遊び、一緒に学べる、安全・安心な居場所として2018年より活動開始。毎月第2土曜日10時より酉島憩の家で開催されています。(現在はコロナの影響で中止)
小学生たちと話す立川さん
代表の立川さんは、2度目の定年退職を迎えた65歳の時に「こども食堂をしたいな」と考えるようになったそうです。支援が必要な子どもや家庭に届くように支えていきたいという思いで活動を始めました。“酉島こども食堂”は、「食べる」「遊べる」「学べる」を三位一体として取り組まれています。なかでも「学べる」という部分の支援が重要だと考えている立川さん。その一環として、紙芝居や絵本のよみきかせから始めました。よみきかせは、小学校高学年の子が「読みたい」と自ら読んでくれています。“酉島こども食堂”で過ごす時間のなかで、子ども自身の自主性も育まれているのだな~と感じます。
こども食堂で紙芝居を読む風景
そんな“酉島こども食堂”は、地域の民生委員・町会長・咲くやこの花高校の食物文化科の生徒や先生などボランティアの方々に支えられ開催しています。「こども食堂を多世代・多文化交流の場にしたい」と計画している立川さんは、「いずれはひとり暮らしの高齢者の方にも来てもらいたい」と仰っていました。このような取り組みをすることで、老若男女関わらず地域の人どうしコミュニケーションをとる場にもなり安心して暮らせる町づくりにも繋がるな~と思いました。
インタビュー風景
コロナの影響で中止が続いている“酉島こども食堂”ですが、「コロナ禍でお困りの方を助けたい」という思いで7月24日に臨時開催されました。これが今年度初開催でした。秀野保育園と酉島小学校へチラシを配布したところ、過去最高137人の子どもたちが駆けつけました。会食はせず配布のみで、お菓子と農林水産省から支援を受けた320㎏のお米を配布しました。開催時間は10時から14時までの予定でしたが、子どもと保護者たちが続々と並びだしたので9時45分より配布スタート。そして、開始から僅か30分で終了しました。小学1年生くらいの子どもが、小さい体でお米の袋を抱えて持って帰る姿が印象的でした。
臨時開催されたこども食堂に並ぶ人たち
お菓子やお米を持つ子どもの姿
「こども食堂は第三の居場所として、家庭と学校以外の子どもたちの居場所でありたい」とお話してくださった立川さん。子どもたちが安心して過ごせる場所をつくりたいという思いが強く感じられました。