巡り合わせから広がる、まちの可能性

 1970年代に活躍した3人組の女性グループ“キャンディーズ”。懐かしいな~と思い出している方もいますか? なんと此花区にも“此花キャンディーズ”として活躍する女性3人組がいます!

 

此花キャンディーズの3人

 

 “此花キャンディーズ”といっても、歌ったり踊ったりする訳ではありません(笑) 3人ともキャンディーズ世代で「わたしたちの世代は3人揃えば、キャンディーズっていうのよ~“此花キャンディーズ”って呼び合うだけでも楽しいでしょ♪」と茶目っ気たっぷり。

 

 そんなキャンディーズ世代の方々が若手に混ざって一緒に地域を盛り上げている!と聞きつけ、「どういう繋がりで?」「なぜ?」を追求しに行ってきました♪

 

 

○“此花キャンディーズ”のメンバー紹介

 

 餡子と着物が大好きなのは、ミキちゃん役の渡辺さん。四貫島地域の朝日にある椿庵(着物レンタル、着付け)のオーナーです。若手を応援したいという思いから、椿庵でライブを開催したり、作家の作品展示やワークショップなどのイベントもしています。数年前まで子育てなどで忙しかったけど、最近はメンバーでランチに行くのが楽しみのひとつ♪

 

 ランちゃん役の大西さんは、会社勤めが長く、此花区で過ごす時間があまりなかったけど、退職してから知人の空き家でフリースペースconcha(コンチャ)を運営(2019年5月~2020年3月)。「みんなが集える場所を」という思いがふくらみ、尺八演奏などのミニコンサートや、ご自身が通っていた習い事の先生を招いてワークショップを開催してきました。

 

 生まれた時からずっと此花区在住のスーちゃん役の佐藤さんは、ライブのために沖縄へ行くほどの音楽好き! 舞台鑑賞も好きで、キャンディーズの振り付けもよくご存知です☆ 60歳の頃に病気で倒れたこともあり、定年を機に仕事を卒業。そして、近所で知り合いをつくるために習い事に通うなどして、今ではたくさんのお友達ができてセカンドライフを楽しく過ごしています。

 

 3人の共通点は、「音楽が好き」「此花のためになんでも動くよ!」という気持ち。

 

 

○此花キャンディーズ結成秘話

 3人の和気あいあいとお話される様子をみていると、長年のお友達かと思っていましたが、仲良くなったのは約3年前。みなさん此花区には長年住んでいたけれど、お仕事や子育てなどで忙しかったり、お付き合いも限定的だったりと、あまり地域は意識していなかったとか。そんな中、3人が口を揃えて「この歳になって気の合う友達ができて嬉しい!」とおっしゃっていたときの笑顔は印象的でした。友達としてつながったことと、地域に関わるようになったことが、リンクした瞬間ですね。

 

 まず大西さんと佐藤さんは、それぞれはじめた習い事を通じて出会います。

 そしてコロナ禍になる前の2019年頃、渡辺さんが作った餡子スイーツが食べられる“あんこカフェ”を梅香にオープンしたgyamin’で月1回開催するようになり、偶然2人で訪れたことがきっかけで交流がはじまります。大西さんが企画するフリースペースconcha(コンチャ)での尺八演奏会に渡辺さんも遊びにいくなど、次第に交流も増えるように。それぞれのちょっとしたチャレンジから、3人の接点が生まれていきました。

(gyamin’さんの記事はこちらから)

(上)コンチャでの演奏会 (下)餡子カフェの写真

 

 お互いの距離がグッと縮まったのは、とある音楽イベント。運営のお手伝いをした3人は、考え方や音楽好きな気持ち、そしてキャンディーズ世代という素敵な巡り合わせも見つけて “此花キャンディーズ”を結成しました!

 

 

○出会いが広がる出会い

 結成後は、自分たちが「楽しい」と思うことをみつけて活動しています。「餡子とお酒ってあうんじゃない?」「これを江戸切子のグラスで提供したら素敵!」と3人でアイデアをだしあい、カフェをしてみたり♪

カフェで提供した餡子と日本酒のセット

 

 「一人ひとり性格が違うから、いろんな意見がでてオモシロイ」「楽しみを見つけて計画することが大事!ワクワクするの」いくつになってもイキイキと活動している秘訣は“仲間”と共に“楽しむ”ことですね。

 

 3人の出会いも魅力的だけど、その周りでも出会いがありました! なかでも驚いたのが、キャンディーズ世代を越えて若者たちとのコラボがうまれていること。

 たとえばアートのプロジェクトもこのはなの魅力。新しい動きがあると、このはなキャンディーズのメンバーも参加したり遊んだり…別の場面ではアーティストやクリエイターなども参加するこのはなのこれからをおしゃべりする企画に顔を出したり、出会いを探究しているなぁ~。若者たちと一緒に取り組む此花キャンディーズからは、お互いに年齢関係なく多種多様な考えを受け入れる姿がみえてきます。なによりも、地域を盛り上げたいという同じ思いがいろんな繋がりを引き寄せているのだと感じました。

 

 「此花って実は魅力的なのよ」「北港ヨットハーバーでライブするのも楽しそうね」「このまちで結婚式をして、まち全体でお祝いしたい」続々と溢れてくる、みなさんのチャレンジしたいこと…素敵な出会いと共に近いうちに実現されそうですね☆